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KY BLOG

昆虫と微生物の研究とアート

ボルバキアの感染移植リスト

ボルバキア感染移植に関する総説が出ていた。

Hughes GL, Rasgon JL (2013) Transinfection: a method to investigate Wolbachia-host interactions and control arthropod-borne disease. Insect Molecular Biology (link)

 宿主昆虫の生殖を操作するボルバキアは、昔から母親から子に卵細胞を通じて何世代も綿々と伝わっている。基本的に感染性はなく、別の昆虫に自然にうつることはめったにない。ところが分子系統解析をするとボルバキアは宿主昆虫と共進化を遂げておらず、まれに(進化的スケールでみると頻繁に)寄生者などを介して水平感染が起きていると考えられている。

実験的にもある昆虫に感染しているボルバキアを別の昆虫に移すのは難しく、ルーチンでできる作業ではない。また宿主の組み合わせによっては感染が成立しない場合もある。

今回の総説論文は、ボルバキア移植の方法について概説するとともに、いままでなされたボルバキア移植の例が表にまとめてある。

ざっと見た感じでは、ボルバキア移植の論文は今までに55本出ていることになっている(そのうち日本人の論文は7本)。よくみるとTrichogrammaの項目でWatanabe et al. (2012)が引用されていない・・・。見落とされたな。他にも見落としはあるのかもしれない。