イリドウイルス
イリドウイルスとは、2本鎖のDNAウイルスで、無脊椎動物に感染し増殖すると宿主の体色が青くなることが知られている。ちょうど最近イリドウイルスに感染されたダンゴムシを見せてもらったばかりなので、ちょっと気になっていた。
たまたま論文検索をしていたら、イリドウイルスを材料にした研究が発表されていた。
- Bronkhorst AW, van Cleef KW, Vodovar N, Ince IA, Blanc H, Vlak JM, Saleh MC, van Rij RP (2012) The DNA virus Invertebrate iridescent virus 6 is a target of the Drosophila RNAi machinery. Proc Natl Acad Sci U S A. 2012 Nov 14. [Epub ahead of print]
特定の遺伝子の発現を抑えるための実験手法としてよく用いられるRNAiだが、本来RNAiはRNAウイルスに対抗するための宿主の免疫システムとして自然状態で機能しているものだ。この論文では、RNAウイルスだけではなく、DNAウイルスに対してもショウジョウバエのRNAiが機能しているということがわかったようだ。
論文の本筋とはあまり関係ないが、インジェクションされたショウジョウバエは確かに青くなっている(Fig.1A)。