ボルバキアによる胚発生阻害
少し遅くなってしまったが、最近受理された論文。
Wolbachia infections of the butterfly Eurema mandarina interfere with embryonic development of the sawfly Athalia rosae
Kageyama D*, Wang C-H, Hatakeyama M (2017)
Journal of Invertebrate Pathology, in press; doi:10.1016/j.jip.2017.08.003
(アクセス権のある方は受理された原稿が見られます)
キチョウのボルバキアをカブラハバチに注射すると、注射されたハバチ体内でボルバキアは増殖するが、特に病徴を示さない。ところがその次世代の胚が全く発生しなことが分かった。不思議なことに胚の中にはボルバキアは入っていない。この論文は、この奇妙な現象の報告です。
今後、この現象がどのくらい一般性があるのか、どのような仕組みで胚発生の阻害が起きているのかを調べていきたいと考えています。