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昆虫と微生物の研究とアート

微生物の母系伝播は普遍的?

昆虫などを含む無脊椎動物には、様々な微生物が共生しており、母から子に母系伝播していることがよく知られている。

ヒトを含む哺乳類は腸内細菌など、様々な微生物と共生しているが、子どもは生まれた時点では無菌状態であり、その後環境から様々な微生物を取り込むと考えられてきた。

最近の研究によると、「哺乳類の子どもは生まれた時点で無菌である」というのはどうやら間違いであるとわかってきたようだ。子宮の中も実は無菌ではないらしく、産道を通るときにも様々な微生物にさらされるという。

様々な例を挙げながら、微生物の母系伝播は従来考えられてきたよりも普遍的なものであると考えるべきなのではないかと提唱している論文が最近出ていたので、すこしちゃんと読んでみようと思う。

  • Funkhouser and Bordenstein (2013) Mom konws best: the universality of maternal transmission. Plos Biol. 11: e1001631.