KY BLOG

昆虫と微生物の研究とアート

科学を語るとはどういうことか

まったく別のバックグランドを持つ人が対話をするってこういうことなんだなって思う。普通は喧嘩になるか、途中で話をしたくなくなるだろう。まともに議論しようとしたことを後悔さえするかもしれない。似たような経験があるのでよくわかる。普通はめんどくさくなって適当にごまかしてしまうと思う。

この本では、お互いがそれぞれの分野で一流であるとわかっているからこそ、ここまで息の長い議論をかみ合わないながらも続けることができたのかもしれない。哲学の議論については、途中で意味が分からないところがたくさんあった。対話をそのまま起こしたのではなく、議論をわかりやすくするためにかなり説明を付け加えたりしたとのことで、内容のわりにはとても読みやすく仕上がっていると思う。科学哲学ってどういうものかがなんとなく感じることができた気がする。