KY BLOG

昆虫と微生物の研究とアート

研究

利己的な染色体PSR

Dalla Benetta et al. (2020) Genome elimination mediated by gene expression from a selfish chromosome. Sci. Adv. 6: eaaz9808 https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aaz9808 利己的な染色体というものがある。対を作っている相手方の染色体(相…

Wolbachia MLST よく使うページ

宿主の学名から検索 アリル間の比較

メス化と単為生殖

Ma WJ, Pannebakker BA, van de Zande L, Schwander T, Wertheim B, Beukeboom LW (2015) Diploid males support a two-step mechanism of endosymbiont-induced thelytoky in a parasitoid wasp. BMC Evol. Biol. 15(1):84. [Epub ahead of print] やはりそ…

ヒートマップ

RNA-seqのデータをもとに、共同研究者にヒートマップを作っていただいた。示したかったことがきれいに表現できていて、とても嬉しい!

メス化とはいえない?

Biology Lettersにアクセプトになった論文の内容を簡単に説明しておきます。キチョウでは、オスの染色体を持った個体がボルバキアによってメスに性転換されていると思われていたのだが、実はそのような個体の染色体はオス型ではなくメス型であることがわかっ…

Publons

今まで依頼された査読を引き受けて、返したあと、一応その内容をPCに保存していたが、Publonsという以下のサイトに登録しておくとネット上にその内容を保管しておくことができる。どの雑誌の査読を行ったのかを時系列でみることができる。内容は非公開に設定…

嬉しいニュース2つ目

共同研究者から科研費に受かったという連絡を受けた。ありがたい話です。分担者として頑張らせていただきます。

嬉しいニュース

オーストラリアとの共同研究の内容がBiology Lettersにアクセプトになった! "・・・・" has been accepted for publication in Biology Letters subject to minor revision in accordance with the referee suggestions. タイトルなども少し変える予定なの…

【シンポ】昆虫を操作する寄生者たち

来月4月12日(日)に立教大学(池袋)にて、下記の日本生物地理学会大会シンポジウムを開催します。 【名称】日本生物地理学会第70回年次大会シンポジウム 昆虫を操作する寄生者たち-分子メカニズムから生態系に与える影響まで-【企画】陰山大輔(農業生物…

ミミイカの発光細菌

ハワイの海に、ミミイカという親指ほどの大きさのイカがいる。この小さなイカの体の底面には、発光器官があってそこから光を発する。この発光器官には共生細菌がぎっしりつまっていて、それが光を発している。 このイカと発光細菌の関係を長年研究して様々な…

インジェクション

今日はカイコの幼虫にいろんな細菌をインジェクションした。

朝日新聞

朝日新聞に載りました。2か月ほど前に記者のかたから突然電話がかかってきて、取材を受けたのですが、記事の内容については一切教えてくれず(新聞社のポリシーらしい)、4/3の朝刊に載ることを前日知らされました。研究成果の紹介ではないので少し恥ずかし…

節足動物って

昆虫を使った研究をやっているのに、恥ずかしいことに節足動物の基本的な分類を正確に知らなかったのでまとめてみた。 節足動物門 鋏角亜門 Chelicerata(クモ・ダニ・サソリなど) 多足亜門 Myriapoda(ムカデ・ヤスデなど) 甲殻亜門 Crustacea(カニ・エ…

希釈培養

共生細菌を希釈して培養してみた。培地にフェノールレッドを入れているので、増殖が進むと黄色に変わる。107希釈あたりが限界のようだ。 クローン化できているだろうか。このあと放置しても赤色のウェルは赤色のままだった。

Influential Passenegers

ボルバキア研究の歴史的なことについては、やはりこの本が役に立つ。大学院生のころによく読んでいたので手垢で汚い・・・。 Influential Passengers: Inherited Microorganisms and Arthropod Reproduction 作者: Scott L. O'Neill,Ary A. Hoffmann,John H.…

GoTaq G2

今日業者のかたに教えてもらったが、プロメガGoTaqの第2世代であるGoTaqG2が出ているらしい。GoTaqはかなりの安価で増幅感度も良い酵素なので気に入っている。この酵素は他の会社のものと比べてとにかく安くいいのがいい。増幅感度もかなりいい。Fidelityは…

プレゼン準備終わった

明日は所内の提案型研究課題の成果報告会などだが、やっと今、一応プレゼンの準備が終わった。研究の手法は「次世代シーケンサーを用いたトランスクリプトーム解析」という、なんだか自分には似つかわしくないような感じだけど、とりあえず膨大なデータから…

取材

今日は新聞社からの取材を受けた。2時間ぐらいいろいろ喋った。内容は、宿主の生殖を操作する共生細菌ボルバキアが宿主の生態や行動や進化にどんな変化を及ぼすのかについて。うまく説明できたかどうか少し心もとないけど、記者のかたが面白い記事にしてくれ…

提出

報告書を提出した。短い書類だったのでなんとかまとめたが、月末にはプレゼンがあるのでその時までにもっと詳しく解析をしておきたい。今後の進め方も考えておかないといけない。

査読1本目終了

今日締切の査読がやっと終了。すばらしい内容で実験もしっかりしているし、論理構成も完璧でまったく文句なし。雑誌のランクがそれなりに高いとしっかりした内容の原稿が集まりやすいんだろうなあ(当然か・・・)。ちなみに今回は中国からの投稿でした。あ…

査読

頼まれていた査読が3本もたまっている。早く終わらせないといけない。

セミナー

この週末は岡山大学でのセミナーで3時間話させていただいた。若いエネルギーにさらされて久々にずいぶん刺激を受けた。下手なプレゼンを3時間も熱心に聞いてくれたことに頭が下がる思いだ。 今の職場(グループ)では自分が最年少だが、大学ではほとんどの人…

Host Manipulation by Parasites

注文していた本が今日届いた。2012年に出版された本で、タイトルは日本語にすると「パラサイトによる宿主操作」。面白そうだ。知らない話題もたくさん載っているようなので、少しずつ読んでいこうと思う。表紙の絵もいい。 224ページと、思ったより薄い。 Ho…

ウイルス

ダンゴムシのウイルスを感染させた昆虫細胞。ウイルスのせいで細胞が壊れているのかもしれない。 Wikipediaより 細胞変性効果(さいぼうへんせいこうか、cytopathic effect; CPE)とはウイルスに感染した培養細胞にみられる形態変化のこと。 光学顕微鏡下で…

ダンゴムシ注射

今日の夕方はKさんがダンゴムシを持って来て、前々からこちらで増やしておいたウイルスを注射した。少なくとも前回よりもうまくいった気がする。成功するといいな。今回はKさんを講習生としての受け入れ手続きをしたから研究所の広報室の人が2人も来て写真を…

遺伝子見つけた

今日はRNAseqのデータのなかから重要な遺伝子を拾い上げることができた。これはRNAseqのメインの目的ではないのですが、小さな目的が達成できれとりあえず良かった。まだまだこれからです。

卵のインジェクション

今日はカイコ卵へのインジェクション。前回のインジェクションで少し面白いことがわかりつつあるので、今回はその追試とさらなる実験を追加する予定。カイコ卵へのインジェクションについては別の研究ユニットに方々に毎回お世話になっています。本当にあり…

RNAseq

RNAseqのデータが返ってきた。まだなんとも言えないけど、大量のデータが手に入ったことは確かだ(笑)。これからバイオインフォマティックス専門のかたに協力してもらいながら解析を進めていく予定。

ボルバキアの感染移植リスト

ボルバキア感染移植に関する総説が出ていた。 Hughes GL, Rasgon JL (2013) Transinfection: a method to investigate Wolbachia-host interactions and control arthropod-borne disease. Insect Molecular Biology (link) 宿主昆虫の生殖を操作するボルバ…

アクセプト

先日再々提出した論文の結果が返ってきた。 I am pleased to inform you that your work has now been accepted for publication in Microbial Ecology. Thank you for submitting your work to this journal. With kind regards この言葉は何回聞いても嬉し…